岡山県下で総社市は“パンのまち”としても有名で、その立役者と言えるお店の一つが、古和さんご夫婦が営む“Pâtisserie Coa<パティスリーコア>”。 洋菓子やパンが美味しいことは当然、食べて頂くお客様の身体に優しく・安全なものを提供することを信念とするお店です。
ご主人の古和さんは、岡山県北東部の勝央町出身。 有名雑誌でもよく掲載されている滋賀県のフランス菓子工房で4年半修行し、そこで兵庫県出身の奥さんと出会い結婚。 その後、ご夫婦は東京へ。 古和さんは有名洋菓子店のオープニングスタッフとして立ち上げから携わり、奥さんは別の洋菓子店へ。 二人はさらに4年半、腕を磨きます。 そして2018年、ここ総社市で念願の自分たちのお店“パティスリーコア”をオープンします。
今まで磨き上げてきたヨーロッパ伝統菓子の製法技術をベースとしたオリジナリティ溢れる味わいのパンと洋菓子は、総社市でたちまち評判となり人気店へ。 とても謙虚で優しいご夫婦に、お店のことや創業にまつわる話をお聞きします。
ご夫婦二人が心を込めて作り並ぶパン・洋菓子は約30種類。“身体に良くないとされる材料を一切使わない。フルーツ・野菜は総社市のおいしい農家のもので。”
早朝5時半、総社市中心部にあるこのお店の工房の明かりが灯り、古和さんご夫婦のパン・洋菓子づくりが始まります。 パティスリーコアの商品は多い時で約30種類、食パンやクロワッサン、ベーグル、スコーン、ケーキ類、プリン、焼き菓子、ドリンク類などさまざまな商品が店いっぱいに並びます。 中でも人気のクロワッサンは即完売、食パン(角食)は焼き上がりの時間が決まっているので取り置きの予約があるほど。
上記の店内写真は、購入されるお客様の邪魔にならないように一番忙しい時間帯をさけて撮影しています。 この取材は平日に行いましたが商品がほぼ売れている状態でした。 クッキーやソレイユ(少しお酒の入ったマドレーヌ)などの焼き菓子も写真のように売れ切れていてかなり人気です。
古和さんご夫婦の毎日は、ほぼ愛してやまないパンや洋菓子のことばかり、 休日は遠方でも気になるお菓子屋・パン屋・料理屋に訪れ、食べ歩きをして勉強をしているのだそうです。<現在はコロナ禍で休止中。 行きたいお店に足を運べないのがとても残念とのこと。>
このお店の商品づくりについて尋ねると「美味しく安心して食べられるお菓子やパンを作るには、高品質な材料を使うことがとても重要です。 そういった“美味しく安心・安全なものを食べることは、心身ともに健全な身体をつくる”と思います。 当店は、お菓子やパンが美味しいことは当然として“食べていただくお客様の身体に優しく・安全なものを提供すること”を信念としています。」と話してくれました。
その信念通り、このお店では小麦粉・バター・卵などは最大限国産のものが使用され、イーストフード、マーガリン、ショートニングなど身体よくないとされる材料は一切使われていません。 フルーツや野菜は、地元総社市の農家さんから仕入れられています。 もともと美味しい素材なので、旨みを引き立たせるように作るのは至難の技。 店頭に並ぶのは、農家さんのOKをいただいてからだそうです。
新しい商品づくりは、今まで培った技術やノウハウはもちろん、厳選している材料や食べ歩きでのヒント、素材の旨みから得たインスピレーションで作られています。 試作を何度も作り、時にはご夫婦で意見を交わし、時にはフルーツや野菜を分けてくれる農家さんに意見を聞く。 こういった試行錯誤で生まれるそうです。
パティスリーコアが、地元の皆さんに愛される人気店なのがよくわかります。
岡山市や倉敷市と隣接する総社市は“開業しやすく、住む場所としてもベスト”。人・環境・利便性・交通どれをとっても、移住・創業される方におすすめのまち。
自分たちのお店をどこでオープンするか、古和さんは、東京の有名洋菓子店オープニングスタッフとして働いた経験を元に“物件の良さ”“利便性”に絞り込みました。
その物件・利便性ついて尋ねると「新しい洋菓子店を始める上で大切なのは、“お客様が来店しやすい”ということ。 人の移動手段が自動車が主になる地方の場合、“来店時の駐車場”“運転しやすい場所”ということが重要ですが、交通量が多く混雑しやすい、駐車場の確保が難しいといったところが多かったです。 そんな中、人口が増加傾向の総社市を調べたところ、物件の固定費が抑えられ、駐車場の確保がしやすいまちだということを知りました。」と話してくれました。
古和さんご夫婦は、それからさらに総社市のことを調べ“岡山市や倉敷市に隣接し、どちらにも30分圏内でアクセスしやすい”“高梁川の伏流水のこと”“住居として住みやすい環境”などを知り、移住・創業を決めたそうです。
総社市に引っ越してから、古和さんご夫婦に今もお世話になっている果物農家さんとの出会いがあったそうです。 住んでいる向かいがその果物農家さんの家で、いただいた果物を食べてみると、感動するほど美味しかったそうです。 それから果物農家さんとのお付き合いが始まったそうです。
古和さんの自論“美味しいものを作る人は、別の美味しいものを作る人を知っている”。 その果物農家さんは、他のフルーツや野菜を作っている農家の方も紹介してくれたそうで、それらの素材はパティスリーコアさんの商品に使われています。
物件や利便性以外にも、高梁川の清らかでおいしい伏流水や農家の方々のフルーツ・野菜といった総社市ならではの豊かさを得ることができた古和さんご夫婦。
「これからも、お客様とその周りの人たちが笑顔で健やかに、幸せな生活を日々送っていただけるように、パンとお菓子を通じて少しでもそのお手伝いが出来ればと思います。 私たち夫婦はそのために、努力を惜しまずパティスリーコアの商品を作っていきます。」と話してくれました。
まちを盛り上げている“パンわーるど総社”などにも積極的に参加。 期間限定品をはじめ、ケーキやデザートなどのスイーツにも目が離せません。
※上記の店内写真は、購入されるお客様の邪魔にならないように一番忙しい時間帯をさけて撮影しています。 そのため、商品がほぼ売れている状態です。
総社市は、さまざまな取り組みが進められているまち。 岡山県下でパンの製造出荷額No.1のこのまちでは、2016年(平成28年)から“パンわーるど総社/So-Ja!pan”と題して総社ブランドを作り上げています。 この企画に参加するお店が、総社ドッグ・総社ロール・フルーツシューケーキ・アイスパンなど、夏と秋の季節に合わせたさまざまな新作を発表し、限定販売します。
古和さんご夫婦は、2018年のオープン後から参加しデザートをメインとした新作を発表しています。 この企画では、総社市の農産物や加工品を2品以上使った新作がテーマとなり、パティスリーコアも毎年斬新なアイデアで発表しています。 この他にも、日本最大級のパンイベントや催事・マルシェ等のイベントに出店、タウン情報誌やテレビ放送にも掲載・出演されています。
ドリンク類は、カフェインフリーのルイボスティー(ブルーベリー風味・オレンジ風味)やオーガニック紅茶が並んでいます。 こういった商品にも、このお店のこだわりや信念が感じられます。
クッキー アソートBOXなど、プレゼントや贈り物にうれしい詰め合わせもあります。 他にも誕生日・記念日用のケーキの予約も受けているそうです。
美味しくて安心して食べられるプレゼントやケーキは、“心のこもった贈り物”としてきっと喜ばれるはずです。
<記事掲載日:2021年5月13日>
Pâtisserie Coa(パティスリーコア)
〒719-1131 岡山県総社市中央1丁目23-107 TEL:0866-33-9114 FAX:0866-33-9114 <OPEN 10:00/CLOSE 18:00>
定休日/毎週火曜日・水曜日・臨時休業あり
Pâtisserie Coaさんから、創業を考えられている皆様へ
市政は、住人や企業がより活動できるように取り組んでいて、まちの発展に意欲的ですし、全国的に有名な備中国分寺や鬼ノ城などの歴史遺産や吉備路の自然があるのも魅力的です。 創業される方にとって人が訪れるまちは、大きなメリットがあると思います。