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Home創業するパワーあふれる魅力的な街、総社。この地に根差した中華料理店を目指しています。

創業レポート/地元経営者に聞く

創業レポート

パワーあふれる魅力的な街、総社。この地に根差した中華料理店を目指しています。

中華kinomi/2022年(令和4年)開業

東京の町中華から会員制の高級中華、1年間の中国行きまで、20年に渡っていろいろな店で修業を続け、2022年に念願かなって地元総社市で開業した松森大典さん。 本場中国での修業経験から、賑やかに楽しく食事を楽しむ町中華のスタイルが自分の目指す店と決め、香港出身の奥様とともに毎日店に立ち、料理の腕をふるっています。 新型コロナウイルス感染症拡大の真っ只中に開店しながらも、元気に店を切り盛りしている松森さんに、店をオープンするまでのこと、総社市への思いなどさまざまなお話をうかがいました。

 

 

 

いつかは地元で中華の店を!

 

「この街を離れる時、目標は岡山で店を持つことと決めていました。 若気の至りで言っていたことが、時を重ねるごとに本気でやってやろうと思うようになって」と話すのは「中華kinomi」の店主、松森大典さん。 総社市の高校を卒業後、京都の調理師専門学校に進み、その後も東京や中国で修業。長男でもあり、いつかは実家に戻って親とともに住むことを予定していた大典さんにそのタイミングがやってきたのは2年前のこと。 子どもを転校させたくなかったため、二人の子どもの入学、入園の時期に合わせて帰郷し、大典さんの実家で家族4人暮らしをしつつ、新しい店の場所探しを始めることになったのです。

 

 

 

 

 

1年半越しで候補の場所を見つける

 

「当初は総社市内で店をしようとは思っていなくて。倉敷か岡山で店を構えるつもりでした。」

しかし、物件はなかなか思うように見つからない上、生活するうちに自分自身の意識が変わり始めたのに気づきます。「総社市は市長を筆頭に力強く、元気な街だなと感じるようになったんです。 中国に行った時に感じた、あの成長期にある人たちのパワーに似ていると。 高校時代、ここには何もないと思っていたのに。」

それから自転車で総社市街地をくまなく巡り、自分の足で物件探しを始めます。 空き家があれば不動産会社に問い合わせ、総社市の魅力発信室や総社移住・創業サポートセンターなども訪れて、居抜き物件から古民家まであらゆる物件を探しましたが、一向にこれと思うものに出会えませんでした。

 

 

 

 

そのうち総社市を諦めて倉敷市真備町に目を移し始めていた頃、運命の出会いが訪れます。 仕事を手伝っていた総社市の北部エリアにある美袋駅前の飲食店で片岡市長に出会い、事情を話したところ「ぜひ総社市で店を開いて!」と。 その言葉に背中を押されるように再び総社市で物件探しを始めた大典さんは、父親の縁で知り合った不動産会社からある物件を紹介され、迷わず借りることを決断しました。 物件探しを始めて1年半後、2021年12月のことでした。

 

 

 

 

 

カフェだった場所が町中華に変身

 

以前カフェだったという空き店舗は、木をふんだんに使った瀟洒な建物。 店内にはカウンターや個室感覚で使える奥まった空間などもあり、おしゃれな造りです。 ここをいかにアレンジするか。客席部分はそのままに席数だけ増やし、中国の小物を飾って雰囲気をプラス。 厨房は増設してコンロなどを中華料理の仕様に変更し、在庫食材などのための収納スペースを確保。 カウンターにも小上がりを作りつけるなどしてなんとか開店にこぎつけました。 ちょうど新型コロナウイルス感染症の動向が曖昧な時期だっただけに、初期投資は極力抑えました。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして2022年5月にオープン。 料理人は大典さん一人のため、ランチタイムはメニューを絞り、夜は気楽に訪れていろいろな料理を楽しんでもらえる町中華のスタイルを目指しています。 幸いにも総社市街地にはあまり中華料理店がなかったこともあり、中華を待ち望んでいた人たちの間でさっそく話題に。 常連客も少しずつ付いてきているそうです。

「kinomiとは僕が住む地域にある山の名前。 地元から発展していきたいという思いを込めてこの名にしました。 そして、この店が人と人をつないでいく、そんな場所になればと思って。 今は同級生や知り合いがその友人連れて来てくれたりして、いろいろな人が集まる場所になっています。」

今一番楽しいと思うのは「店のオーナーになってから、他店のオーナーと知り合いになれるようになったこと」と大典さん。 人とのつながりが生まれていることを日々実感しているそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

総社の地で家族も店も成長していく

 

一方、総社での暮らしを日々楽しんでいる様子の松森さん一家。 都会の暮らしからは一変しましたが、「総社市は都会ではなく田舎でもない。 住んでいて居心地がいい場所です。」と話します。 奥様も周囲の自然や稲穂が実る様子など見るもの全てが目新しく感じているそう。 慣れない点は地元育ちの大典さんがカバーし、店に来てくれる大典さんの友人のおかげで、人とのつながりも生まれ初めているそうです。 子どもたちにとっても、東京ではなかなか親しい友だちができにくかったけれど、今はクラスの子みんなが友だち。 近隣の高齢者たちは学校の登下校の際に見守ってくれ、幼稚園に訪れては地域の文化を教えてくれるなど、そんな地域とのつながりがありがたいと言います。

 

 

 

 

実家がなければ選んでいなかった総社という街が、今は「どんな些細なことでも新鮮に感じる。」と話す大典さん。

今後は、まだ未完成という店を少しずつ改良し、進化させていきたいそう。

実は2022年末に体調を崩して1ヶ月休養をとることになりましたが「その期間がいいリフレッシュになりました。」オープン後、がむしゃらに働いて店のことを考える余裕がなかったけれど、おかげで改善点を洗い出し、改善策を考え、いいリスタートが切れたとのこと。

 

大典さんが目指す、みんなのための町中華として地域に根差していく。

これからの「中華kinomi」の成長が楽しみです。

 

 

 

 

<記事掲載日:2023年4月3日>

 

 

中華kinomi

〒719-1137 岡山県総社市駅南2-9-1  TEL:0866-31-5603<OPEN 11:00~14:00/CLOSE 17:00~21:00> 定休日/火曜・水曜・不定休

中華kinomiさんから、創業を考えられている皆様へ
これから起業を考える人にとって、総社市はチャンスの街だと思います。 なぜなら総社市は今、発展途上にあり、店も街とともに成長していくことができるからです。 もちろん岡山市や倉敷市に比べて田舎ですし、年齢層は幅広く、新しいことを取り入れるのは難しいかもしれません。 でもそれは考え方次第だと思います。 新しい風を入れるとこの街はもっと楽しくなるはず。 そんな店ができると僕たちも応援したくなります。一緒に頑張りましょう。